比較と感情

「今から始めよう、相続対策。
まさかは、突然やってくる!」

私はこのキャッチフレーズを、
セミナーやSNSでよく使います。
ほんとに突然やってくるからなんですね。
その時にはもう遅いんですね、
といつも呟きます。

今日は、「比較と感情」ということを
書いてみたいと思います。
比較するものがあるかないかで、
人間って受け取り方が変わってしまうんですね。

「1,000万円の財産を相続することになりました」

親が突然亡くなって、あなたは
「1,000万円ものお金を相続する」
ことになったらどうしますか?

親が亡くなったから「相続」するわけで
悲しい出来事ですが、親はあなたのために
お金を残しておいてくれたんですね。

「ありがとう」
「私のために残しておいてくれたんだね」と
親に感謝していただきます。
「大切に使わせていただきます」
と、手を合わせます。


その後に、
「弟と妹は3,000万円ずつ相続することになりました」


と聞いたらどうなるでしょう・・・
先ほどと同じ気持ちで
いることができるでしょうか?

「なんで、私だけ1,000万円?どしてよ!」
感謝の気持ちはどこかへ吹っ飛んで
怒りが込み上げてくるかも知れません。

あなたが1,000万円を相続する事実は、
変わらないのに。

さっきまで、「大金だ!」と思っていたのに
今は、「私だけ少ない!」と思っている。

自分だけなら、問題なかったのに
「他」との比較をしてしまったために
気持ちが180度、変わってしまいました。

「他」と比較することで、
簡単に「こころ」が変わってしまう。
でも、それは誰でも持っている感情かも知れません・・・

これは、実際の相続の場面で、
「争族」になってしまうことがあります。

今まであんなに仲が良かった兄弟なのに
いともカンタンに崩れていきます。

もともと相続財産は、
「親から引き継ぐもの」なのにいつしか、
「兄弟で取り合うもの」になっているのです。

相続財産は、
「当たり前にもらえるものではない」ということと、
「親やご先祖に感謝すること」ということを
まず頭において考えることが大切だと思います。



この記事を書いた人

古川才智英

「相続のこと誰に相談したらいいかわからない」「何から始めたらいいのかわからない」という相続の準備や手続きがわからなくて悩んでいる人のために、自分自身が相続を体験し、大変な思いをしてきたことや学んできたことを活かして、今、相続を考えいる方や悩んでいる方のお力になり問題の解決が出来れば思い、この仕事を始めました。