「死後の手続き」に備える

「人の死」というのは突然きます。
「まだまだ元気だから」「縁起でもない」「まだ先の話」
と言って何もやらない、何も準備しない、
でも、「人の死」は誰でも必ずやってきます、悲しいですけど。

何も準備もしなければ、残された子供達は膨大な手続きを背負うことになります。
それも期限があるのもあり、前もって調べておくことは必要です。
そんな「死後の手続き」を父母を見送った体験をもとにお話します。

人が亡くなると、死亡診断書、死亡届、埋火葬許可申請書がまず必要になります。
そこからもう手続きが始まります。

親の死を悲しむ暇もなく、葬儀までの予定が
自分の意志と関係なくどんどんやってきます。

葬儀屋さんに電話、死亡診断書が出る頃には
霊柩車が到着、病院から自宅へ帰る。

休むことなく市役所へ行き、死亡届を出す。
死亡診断書は、いろんなところで必要になると聞いていたので
コピーをとっておいた方がいいですね。

一緒に埋火葬許可申請書も提出して許可をもらいましょう。
これがないと火葬場は受け入れができません。

とりあえずここまで届出をしたら
今度は葬儀に向けての段取りに追われます。

今でこそ、この新型コロナで葬儀は縮小され
「家族葬」というものがあっという間に主流になりました。

ですので、身内だけで葬儀を済ませるのであれば
ゆっくり故人との別れができるようになりました。

と、私が葬儀まですんなり行けたのは、
葬儀屋さんを決めていたから。

父が入院してから、私は葬儀屋さん回りをしてました。
5件ぐらい会場を見て、見積もりをとりました。

父には、なんか申し訳ないという気持ちがあり
後ろめたさがありました。
でも、「事前見積もり」をとっておいてよかったです。

それまで「葬儀会場なんてどこも一緒」と思っていましたが
それがそれが、会場によって見積もりが全然違いましたね。

今は、葬儀場へ行けば、生前見積もりをしてくれます。
いざというときのために、事前チェック、
これは、必ずやっておいた方がいいですよ、おすすめです。

葬儀が終わって1週間、落ち着いてきてから
年金の受給停止の手続き。
これやって止めないと、返金しなくちゃいけなくなるので面倒です。
あと健康保険の資格喪失の手続きも。

電気、ガスなどの公共料金。
名義変更と支払い口座、早く手続きをしないと引き落としができません。

そのほかにもありますよね、携帯電話とかサブスクなどの継続的な引き落とし。
止めないともったいないです。
また引き落としが出来なくて滞納で延滞料や遅延損害金などを
請求されることもあるので、気をつけましょう。

「親」が金融商品やサブスクなどで契約をしているなんて、
子供にはまったくわかりません。

親は、
不要な契約は解約してしておくこと。
口座やクレジットカードも減らした上で
契約を発見されやすい状況にしておくことが必要です。

相続する財産の中には、
預貯金や不動産などのプラスの財産もあれば
借入金等のマイナスの財産も含まれます。

相続人であれば、故人の代わりに借金を背負うことになりかねません。
こういった場合には、相続放棄をする必要がありますね。
でもその放棄ができるのも3ヶ月以内なので、
それまでに、財産の洗い出しをして調べなければいけなんです。

そして葬儀など、死後は特にお金がいる場面が多いですので、
通帳の管理や財産がどれくらいあるのか、
親に聞いておくこと、自分でも調べること、が必要ですね。

故人の準確定申告の期限が4ヶ月以内。
生前に確定申告をしていなかった人は基本的に申告不要です。

相続税の申告は10ヶ月以内。
ここは専門の税理士さんにお願いすることになります。

預貯金の解約や死亡一時金の申請、埋葬料、高額医療費の払い戻しなどの
期限は2年以内です。生命保険の請求は三年以内、未支給年金の請求は5年以内です。

かなりいろいろと申請するものありますね。
本人が生前に準備しておけば、問題なくスムーズにコトは運びます。
残された家族の方は安心です。

終活、相続の事前の準備は大切です。
親にお願いする前に、まず自分が準備すること!
これが、人のせいにしない第一歩だと思います。





この記事を書いた人

古川才智英

「相続のこと誰に相談したらいいかわからない」「何から始めたらいいのかわからない」という相続の準備や手続きがわからなくて悩んでいる人のために、自分自身が相続を体験し、大変な思いをしてきたことや学んできたことを活かして、今、相続を考えいる方や悩んでいる方のお力になり問題の解決が出来れば思い、この仕事を始めました。