「財産はこの家だけだから」
日頃から奥さんには、この話をしていたそうです。
子供がいない夫婦なので、どちらかが先に逝ってしまったら
残された方は、「この家を売って施設にでも入ろうね。」
なんて気楽に考えていたんです。
そのうちに旦那さんが亡くなり
銀行での手続きを進めて行く中、戸籍謄本からわかってきたんです。
「ここに、ご主人様のご兄弟様にも、記名捺印をお願いします」
と言われてしまいました。
この夫婦には、お子さんが見えません。
奥さん、旦那さんのものは、全て自分のものだと思っていたんですね。
奥さんは、慌てて相談に来られました。
旦那さん、5人兄弟。
すでに亡くなっている方も2人、お子さんが2人ずついます。
自分1人で相続するつもりだったのに、奥さんを含めて7人の署名が、
必要になってしまったんですね。
このようなケース、よくあるんです。
「財産は家だけだから大丈夫」なんて言っている、お子さんのいないご夫婦は
気をつけてくださいね、
お子さんがいない、ご両親もいない場合、兄弟まで相続人になってしまいます。
これ、実は遺言書を書いておくことで、解決するんです。
内容もシンプルに、「配偶者〇〇に全ての財産を相続させる」
もちろんリーガルチェックは必要ですが、こうやって残しておくだけで
ご主人の財産は奥さんの財産になるんです。